FRAMY hair

  • images
  • images

 

CONCEPT
2つの階段室に切り取られゆがめられたテナント空間の中で どのような空間性をつくれるかを考えた。
機能的にカットブース5席、シャンプーブース2席をいかに配置するかを検証することから始めた。その結果16坪という限られた面積の中でその気積を最大限感じられるように、壁と天井はスケルトン仕様とし、30年以上の年月を経た躯体の持つ独特の質感を残しながら、プラスター刷り+クリアー塗装としている。
雁行した空間から2つのずれた軸線を読み取り、この軸線をたよりに天井から麻縄によるやわらかい曲線フレームを形成している。この麻縄は日本古来からあるもので、現在でも梱包用や祭りの神興用等日常的に多用途に使用されているものである。
同時に麻縄を用いて、ゾーンを仕切る固定パーティションやブースを仕切る可動パーティションをつくっている。この麻縄によるパーティションは、視線や音や空気を完全に遮断することなく、空間を仕切りながら繋ぐ。

基本的にはワンルームの空間であるが微妙に異なる各ゾーン間の差異に対して、麻縄のピッチを変えたパーティションによってその仕切り程度を調整している。また床、仕上げ壁、家具は部材を全てラワン合板で統一し、通常下地材等に使われ表舞台に出てこない素材を仕上げ材として利用している。麻縄やラワンの素材を選定した理由は、我々を取り巻く普段あまり意識していない身の回りに存在する素材の異なる側面を再発見したかったからである。

This project challenges the notion of boundaries. In Japan, hemp rope is used only for auxiliary functions, like box packaging; however the design implements this material with an innovative approach. A succession of hemp ropes, hanging from the ceiling and forming a curved shape creates a spatial limit. Therefore, rather than as a succession of small enclosures, the space is perceived as a fluid volume with see-through partitions.



page top