TEMPU

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CONCEPT
奈良郊外の新たに誕生した駅前の新築ショッピングセンター内に計画した中華料理の店舗である。このショッピングセンターは、新たにつくる住宅地の吸引材料であり、恐らく今後街の中心施設となることを予測し、現代の典型的な開発行為によって切り取られてしまった山林のことを想いながら、多くの人々が集える「庭」の様な空間をつくりたいと考えた。

郊外のショッピングセンターという性格上、幅広い客層をターゲットとし、客人数は1人からカップル、ファミリー、団体までを想定している。異なる利用人数に柔軟に対応でき、オープンなワンルームではなく、各客席で適度なプライベート性が生じることを検討した結果、客席間に天井レールから可動式の竹のパーティションを吊り下げ仕切り感を出し、客席数の変動にも対応できる仕様とした。この隙間を持って並べられた竹材は、空間を分節すると同時に厨房によって歪められた空間にある奥行きを与えてくれる。さらに店舗の床材には、数種類の樹脂製床タイルをボーダー状に貼り、奥行き感を強めるように考えた。

またショッピングセンターの飲食店舗では定番といえるサンプルケースを要求されたが、従来の様に一箇所に集約して配置するのではなく、おおよそ同等の面積をファサードデザインの一部となるように一直線上に配置した。この機能から生まれたヴォリュームは内外にいる人々の目線を互いにゆるやかに遮蔽し、外部からは内部空間が見通せるようになっている。

竹、木、鉄、ガラス、樹脂等の現代の身の周りにある異なる素材を用いてつくった人工の庭である。

Tempu is a Chinese located into a shopping center, in Nara Prefecture. The conceptual idea is to create a space that resembles a garden, a place for gathering that would evoke a mountain forest. Hence, the project includes materials such as bamboo, wood, and resin.

The proposed layout relies in an open space that using a system of movable bamboo partitions, allow to create a smaller private atmosphere. These partitions can be adapted to a changing number of customers and render a sensation of spatial depth with its see-through nature. Lastly, the floor materials are tiles made of resin, reinforcing in this way this idea of profundity.



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